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トップメッセージ

既存事業をベースに、部品メーカーとしての基盤を築き、新事業・新アイテムの開拓を進めてまいります。

代表取締役社長 二村 勝彦

2016年5月
代表取締役社長 二村 勝彦

 株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 ここに第55期(2016年2月期)決算のご報告をお届けするとともに、今後の事業展開についてご説明させていただきます。ご一読のほどお願い申し上げます。

当期の営業状況と業績改善への対応は?
各セグメントの売上計画未達により、減収減益となりました。

 顧客業界の状況は、前期に引き続き自動車関連が好調を維持したものの、原油安の影響を受けたプラントや原動機などエネルギー関連がふるわず、住宅関連も新築関連が予想したほど伸びず低調に推移しました。
 そうした中で当社の連結業績は、当初から新規分野への先行投資等による減益を見込んでいましたが、各セグメントにおいて売上計画が未達となったことから、全体の売上高は前期実績を下回り、減益額も想定以上となりました。
 営業状況をセグメント別に見ると、放電加工・表面処理セグメントは、産業用ガスタービン部品加工やエネルギー関連部品加工が減少する中で、航空機エンジン部品事業の先行費用が発生し、減収・損失計上となりました。金型セグメントは、住宅サッシのアルミ押出用金型の低調等により、売上・利益とも減少しました。機械装置等セグメントは、デジタルサーボプレス機の販売が増加し、自動車関連のプレス部品加工も順調に推移したことから、増収・増益となりました。
 当社は厳しい営業状況に対処すべく、原動機関連の顧客企業が進めているメンテナンス強化の動きに合わせ、海外ユーザー向けのパーツ供給や稼働現場での表面処理補修など、トータルサポートの取り組みを開始し、新規需要が少ない中での売上確保を目指す考えです。またプラント関連についても、既存の顧客企業以外へのアプローチに注力し、新規受注に努めている他、機械装置では、フィルム基材など、金属以外の新たな分野での需要開拓を進めています。

航空機エンジン部品事業の立ち上がりは?
タービンブレードの生産を開始、新たな受注も獲得しました。

 当社は、新規参入した航空機エンジン部品事業の一貫生産工場として、2014年9月に小牧事業所(愛知県小牧市)を新設しました。同事業所は、エンジンメーカーである英国ロールス・ロイス社の製造プロセス認証および国際認証「Nadcap」の取得を経て、低燃費エンジンに採用される低圧タービンブレードの生産を2015年8月から開始しました。現在は月産3,000~4,000枚のペースですが、2017年2月期後半には、月産1万枚・年間12万枚の本格生産に移行する予定です。
 小牧事業所では、この低圧タービンブレードの生産とは別に、溶射や熱処理、非破壊検査等の特殊工程を中心とする航空機エンジン部品を新たに受注し、生産体制を整えました。
 以上2件の航空機エンジン部品は、それぞれ異なる大手航空機エンジン部品メーカーからの受注であり、一貫加工生産に対する需要の拡がりを示しています。小牧事業所では、当面これらの部品生産の軌道化に注力し、2019年2月期を目処に航空機エンジン部品事業の黒字化を目指します。

その他の新たな事業展開については?
既存事業を基軸に、成長への種蒔きを多角的に進めています。

 航空機エンジン部品事業への参入と並行して、当社は前期に中小型ガスタービンの一貫生産アイテムを立ち上げ、岡山事業所(岡山県赤磐市)で生産を行っています。大手タービンメーカーのオーダーへのワンストップ対応として始まったこの一貫生産は、その後、その他のメーカーからの受注獲得にもつながっており、引き続き順調な伸びが見込まれます。
 もう一つの新たな動きとして、機械商社や金型材料メーカーと共同で炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)の成形を支援する取り組みを開始しました。当社からデジタルサーボプレス等による試作用設備を提供し、量産化技術の確立をサポートします。この支援事業を通じて、当社はCFRTP部品の生産性を高める成形技術等を蓄積し、専用プレス機の開発・拡販につなげていく考えです。
 このように当社は、既存の事業を基軸とした上で、新たな成長への種蒔きを多角的に進めています。今後、先に述べました原動機関連のトータルサポートやプラント関連の取引先拡大、機械装置の新規アイテムなどの取り組みも含めて、従来以上に強靭な事業基盤を構築していきます。

3ヵ年中期経営計画の進捗状況は?
業績状況と今後の見通しを踏まえ、計画を再策定しました。

 当社は「新たな成長ステージへの挑戦」をスローガンに掲げ、2018年2月期を最終年度とする3ヵ年中期経営計画をスタートしました。計画初年度の当期は、小牧事業所における航空機エンジン部品の生産を予定通り開始し、中小型ガスタービンの一貫生産アイテムも受注先を増やしていることから、部品メーカーとしての新しいビジネスモデルへの取り組みは、概ね順調な成果を上げることができたと捉えています。しかしながら当期の業績は想定以上に悪化し、引き続き原油安等の環境変化による影響が予想されることから、計画策定時に数値目標として定めた2018年2月期の連結業績である売上高135億53百万円、営業利益13億68百万円、経常利益13億60百万円、当期純利益8億29百万円については、達成が困難な見通しです。
 こうした状況を踏まえ、当社は2019年2月期を最終年度とする形で中期経営計画を再策定し、連結業績として売上高129億62百万円、営業利益10億31百万円、経常利益9億96百万円、当期純利益6億35百万円を新たな数値目標としました。この数値目標は1年毎に見直しを行う予定です 新たな成長ステージを目指す基本方針は変更せず、既存事業については、前述の業績改善策に基づく立て直しを図り、あわせてコストダウンと生産性向上への全社的な取り組みを進めていくことで、利益改善を図ってまいります。
 なお2017年2月期の連結業績は、売上高104億10百万円(当期比6.3%増)、営業利益4億14百万円(同223.6%増)、経常利益3億74百万円(同313.4%増)、当期純利益2億43百万円(同358.1%増)を見込んでいます。

株主の皆様へのメッセージとして
次世代の経営者を育成すべく、執行役員制度を導入しました。

 今回の期末配当は、将来の事業展開と経営体質強化に必要な内部留保を確保しつつ、安定配当を継続する利益配分方針に基づき、予定通り1株当たり10円(前期比10円減配)とさせていただきました。2017年2月期の期末配当は、業績の回復を前提として、今のところ同15円を予定しています。
 また当社は、2015年9月1日より執行役員制度を導入しました。これは、経営と業務執行の機能分担を図ることで責任と権限を明確化し、従来以上にスピーディーな判断と効率的な事業運営を実現していくためのものです。そして同時に、若い人材の登用を促進し、組織を活性化させつつ、次世代の経営者を育成していくことを目的としています。当社は本制度の導入を通じて、より当事者意識を持った行動への自己変革を社内に促し、コーポレートガバナンスを一層強化していきます。
 これからの当社は、既存事業をベースとしながらも、一貫加工による部品メーカーとしての事業基盤を築き上げ、さらに新事業・新アイテムの開拓によるステップアップを目指してまいります。株主の皆様におかれましては、その将来における企業価値の拡大にご期待いただき、今後とも当社事業への長期的なご支援を賜りますようお願い申し上げます。

用語解説

Nadcap

航空宇宙産業界の国際的な工程認証プログラム。グローバル航空機メーカー・エンジンメーカーが参加する非営利団体により運用されている。

タービンブレード

航空機用エンジンのタービンの中で、圧縮空気による高温の燃焼ガスを受けて回転する部品。

溶射

加熱により溶融・軟化状態にした粒子を物体表面に吹き付け、皮膜を形成する表面処理法。

非破壊検査

機械部品や構造物の有害なきずを、放射線や超音波、電流、磁束等により、対象を破壊せず検出する検査。

炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)

母材に熱可塑性樹脂を用いた炭素繊維の複合材。熱で軟化し、冷めると硬化する特性を持ち、軽量性と強度に優れている。

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